せっかち人間

 吾輩は「類を見ない程のせっかち人間」です。この事は友人も家族も認めています。TVで、行列のできるラ-メン店のラ-メンを求めて2時間も行列を作っている光景を見ると、自分とは人種が違うのだと思っています。深層心理の中に「アマノジャク人間」が宿っているのかも知れません。せっかちな性格で失敗したことは数多くあります。本屋で立ち読みをして、気に入った本を購入して、事務所に帰ると、同じ本が本棚にあったり、見た目が美味しそうな食品を、買って食べてみると、以前、味が合わなくて捨てた物だったりします。ス-パ-で買い物をした時は、1番空いているレジを見つけて並びます。しかし、前の人やその前の人が、財布から硬貨を1個ずつ数えて支払っていたり、係りの人に「駐車場のご利用はございませんか?」と聞かれてからポケット・かばん・財布の中を探したり、「ポイントカードはございませんか?」と言われてから同じ動作をして探したりする人に、「初めから分かっているだろう」と心の奥で叫んでいます。逆に、他の列のレジよりも、自分の選択したレジが早く進んでいくと、今日はついている、ラッキ-と心の奥で叫び、レジ係の人に大きな声で「ありがとう」とか、「処理が早いね」と声を掛けます。友人は人間が小さいと言いますが、性格です。レストランや食堂に入った時は、私より早く入り、まだ食事をしていない人が何人いるか数えます。恐らく私より早くオーダー品が届くでしょう。食事がテ-ブルに届く間隔の時間を密かに計ります。待ち人数と間隔の時間で、私のオーダー品が届く時間が計算できます。時計を見て、自分の料理が何分先に届けられるかが分かると、気持ちが穏やかになります。

 映画館には上映寸前に場内に入り、入館している人数と、平均料金を掛けて、館内の売り上げを計算します。今回の上映は赤字か黒字か。今までに1度だけでしたが、入場者が私一人だけということがありました。広い場内の中央で、私がチケットを買わなければ上映しなくてすんだのかも・・・と、申し訳なく思いながら、最後まで堪能させていただきました。この回は大赤字でしょう。同じような事をレストラン・居酒屋でも、人数×客単価×営業時間=で計算して、赤字・黒字ラインを頭の中で推測しています。何軒かのお店で、この計算によって利益が難しいと感じた結果、倒産していたお店が数多くあります。倒産の原因はそれだけではないでしょうが、目安にしています。友人は、それが楽しいかと尋ねますが、推測と結果が一致すると自分を褒めたい時があります。これもせっかちの性格に入るのではないでしょうか。

 せっかち人間で成功した事は、株の売買です。株の売買は博奕です。株の儲け、損失ラインを銘柄別に定めています。売り時、欲を出せば必ず失敗します。せっかちで打算的かも知れませんが、バブル崩壊時でも大火傷を負わないで済みました。

 最近書店で「すぐやれる人」と「やれない人」の習慣、という本を見つけました。筆者は塚本亮氏。彼は、偏差値30台、退学寸前の問題児から一念発起して、同志社大学卒業後、ケンブリッジ大学で心理学を学びました。心理学に基づいた指導法が注目され、多くの生徒を、ケンブリッジ大学・ロンドン大学院をはじめとする、海外のトップ校に合格させている先生です。自分が落ちこぼれていた時と、一念発起した時の心理状態から「すぐやれる人」と「やれない人」の習慣を7つのジャンル、(思考編・自分を動かす編・周囲を動かす編・感情マネ-ジメント編・体調管理編・時間目標管理編・行動編)に分けて説明しています。「すぐやれる人」になれば行動のスピ-ドが速くなります。結果を出す人と、頑張っているのに結果が出ない人では、何が違うかが図式されており、分かりやすい書籍です。「すぐやれる人」と「せっかち人間」は根本的には違うかもしれませんが、私には多くの共通点がありました。手元に置いて時々目を運んでも良い本です。落ち込んだ時、失敗した時の原因が解るかもしれません。(典)