プロ

 5月13日、知り合いのプロボウラーと話す機会がありました。彼はプロボウラーになって20年で、その日、彼の弟子2人がプロテストを受けていました。好奇心の旺盛な私としては「この機会を逃してなるものか」と思い、別世界の仕組みについて質問攻めにしました。プロボウラーのテストは一次から三次まであります。一次の受験料は10万円で4日間開催されます。1日15ゲ-ムを投げ、AVが200点以上でなければ二次試験に進めません。AV200点といっても、緊張感、雰囲気等があり、練習時には250点以上が必要のようです。一次試験は各地方で行われて、合格者が二次試験に進みます。二次試験は関東と関西の二ヵ所で行われます。二次試験も15ゲ-ム・AV200点以上が合格者です。二次試験に合格すると、ほぼプロとしての活躍が出来ます。三次試験は筆記試験です。三次試験は常識問題で、必ず出題されるのは「ボーリング協会の会長名を書きなさい」です。彼の同期で、会長名だけを間違えて不合格になった人がいたようです。当時の会長は、中山律子さんで、名前の行人偏を人偏に書いて、それまでの努力が水の泡となりました。プロテストには、毎年約100人程度が受験し、合格者は30人程です。

 私の質問はプロテスト後の事に移りました。全国でプロボウラーとして食べていける人は200人前後。越谷市内でプロボウラーとして活躍しているのは3人です。それ以外の人はプロボウラーとしての資格はありながら他の職についています。彼は「市民ボ-リング教室」「健康ボ-リング」「初めてのボ-リング」と企画を立て、所属しているボ-リング場にお客さんを呼ぶ方法を毎日考えて実行しています。1つの企画で曜日、時間帯を散りばめて、1グル-プに10人募集します。プロが基本から、ボ-ルの選び方(ハウスボ-ルとマイボ-ルの違い)シューズの選び方(ハウスとマイの違い)ストライクの取り方、スペアの取り方、レーンの立ち方等を6週間にわたり教え、教室卒業後にはグル-プ活動として、お客さんが定期的に通えるようなシステムを作っています。プロテストに合格して各ボーリング場に配属されても、企画力がない、教え方が下手、生徒の成績を上げられないプロは去っていくようです。我が業界に似ていませんか?また、懸賞だけで生活の出来る人は一握りです。

 先月、毎日子供新聞(毎日新聞社発行)に、立命館小学校校長顧問を努める陰山英夫先生の「よい授業力、見分け方」という記事がありました。第一に授業のうまい先生の見分け方、第二に学力をつけてくれる先生の見分け方、第三に成績を上げてくれる先生の見分け方が新聞一面に掲載されていました。内容についてはコピ-が各教室に配られていると思います。授業の上手な先生=学力を付けてくれる先生=成績を上げてくれる先生、ではない事が指摘されています。我が社の研修も、これらの違いを徹底的に教えるべきだと思います。先生は基礎学力の向上を目指す「陰山メソット」を設立され、著書には「本当の学力をつける本」「徹底的反復シリ-ズ」があります。興味のある方は読んでください。

 プロボウラーも塾の講師も上記の第一から第三までを身につけていないと、プロとして、職業として、食べていけないのです。その上、企画力が必要とされます。逆に言えば、条件を見たせば稼げるという事です。

 さて、今年も8月30日、31日伊藤育英会主催の「柳生の庄で学ぶ」が開催されます。エントリ-は6月30日まで、合格発表は7月20日。家族と共に最高級旅館の「柳生の庄」で過ごしていただく企画です。旅館内の費用は全て伊藤が負担します。応募方法は玉川代表に問い合わせて下さい。「柳生の庄」については、ホームページで検索して下さい。今までの実績・これからの貢献・アイデア・会社に利益をもたらす物であればOKです。(株)専修・(株)SCIに籍を置く職員、パ-ト、全ての人が有資格者です。多くの人に面接したいものです。(典)

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